透ける小物を描くことで浮世絵師・喜多川歌麿が高めた浮世絵の表現力と芸術的価値

| Japaaan
透ける小物を描くことで浮世絵師・喜多川歌麿が高めた浮世絵の表現力と芸術的価値

夏の暑さが続くと薄い素材の服を着たり、身の回りの小物をガラスや透明感のあるものにして、暮らしの中に涼感を取り入れたくなりませんか?

そういう感覚は昔からあったようで、透け感のある小物を使って生まれる不思議な美しさを表現した浮世絵師・喜多川歌麿(きたがわうたまろ)の作品をいくつかご紹介します。

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櫛を持つ女

櫛を持つ女 画:喜多川歌麿 出典:シカゴ美術館

上掲の絵のタイトルにもあるように女性が手にしている“櫛”。この透明感のある櫛の素材は鼈甲(べっこう)です。

鼈甲は出島を通して中国から輸入されていましたが、大変高価なものでした。そして鼈甲のなかでも黒い斑点のような模様のないものほど高級とされました。ということはこの櫛は鼈甲の中でも最高級品の立派な櫛です。

この絵の女性にとってこの櫛は初おろしなのかもしれません。

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