透ける小物を描くことで浮世絵師・喜多川歌麿が高めた浮世絵の表現力と芸術的価値 (5/5ページ)
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喜多川歌麿
女性の足元には腹掛け一枚の幼子(このことからも季節は夏だと分かります)が、母親と思われる女性の足にじゃれついて遊んでいます。
この幼子を足でしっかりと受け止めながらも、頭の中は冴えて仕事に集中しているという強い母の姿が完璧な構図をもとに描かれているのです。
この作品が一人の人間で描かれたものではなく、浮世絵師、彫師、摺師の3人のチームワークで創作されたものだと思うと、素晴らしいとしか言いようがありません。
まとめ“透け感のある小物”を絵に多用したことは、浮世絵の芸術的価値を押し上げることに一役買ったのではないのでしょうか。喜多川歌麿は他にもいくつも“透けて見える小物”を使った浮世絵を残しています。
そのような浮世絵は、江戸時代の人々の感性を刺激するのに十分なものであったと思うのです。
(完)
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