人の記憶がいかに曖昧なものかがわかる、偽の記憶を植え付けられ有罪となった男の物語
2021.09.18 20:00
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カラパイア
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人間の記憶とはきわめて曖昧で、はなはだ当てにならないものだ。ちょっとしたことで簡単に操作され、ありもしない記憶を植え付けられてしまう。
そして時にそれは、人の一生を大きく狂わせてしまうことがある。
アメリカで、自身の記憶により悲劇に見舞われた男がいる。自身の子供によって虐待を訴えられた彼は、子供が5歳の頃から悪魔の儀式で虐待していたと自供し、その罪を認めた。
だがその記憶は、ほとんど眠ることも許されない取調べで植え付けられた、偽の記憶である可能性が濃厚なのだ。
・サーストン郡悪魔的儀式虐待事件(1988年)の概要
ワシントン州イーストオリンピアに住むポール・イングラムは、それまで16年間、サーストン郡保安官事務所で勤務し、皆から尊敬される副官だった。
ところが1988年の秋、自分の娘であるエリカ(当時22歳)とジュリー(18歳)が「回復記憶療法」を受け、過去の忌まわしい記憶を思い出したと主張したことで人生の歯車が狂っていく。
娘たちは、父親から性的虐待を受けていたと話し、ポールは性的虐待の容疑で訴えられたのだ。
エリカは、父親であるポールが850以上の悪魔の儀式を行なっていたと主張。その内容は異常なもので、儀式的な動物との性交や赤子の生贄から、妊娠したエリカを堕胎させ、その胎児を食べるといったことまで行われていたという。
イーストオリンピアは宗教に熱心な地域である。ポールは牧師に励まされると、その事件を”思い出し”始めた。取調官に要求されるままに自供し、その内容が事実確認されることもなかった。
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