昨年から続く、値上げラッシュ。家計へのダメージが増す中、新たな値上げが発表された。
「東京電力が一般家庭の電力料金を、6月から29.3%、値上げすると国に申請したんです。一部の大手電力会社も、28〜45%の値上げを発表しました」(全国紙経済部記者)
2021年の『家計調査年報』(総務省統計局)によると、1世帯あたりの年間電気代は平均で約10万円。3割値上がりすると、約3万円の負担になる。
「値上がりはガス代も例外ではなく、1世帯あたりの都市ガス代の平均は、22年1月の6743円が、今年1月には8672円と、28.6%アップ。岸田文雄首相は、電気・都市ガス料金の負担軽減策を実施しましたが、値上げに追いつきません」(前同)
給料が上がらない中、庶民が生き延びるためには、家電やガス器具を上手に使いこなすなどして、節電、節ガスするしかない。
値上げ分を取り戻すための裏技を、プロに聞いた。
【PART1】家電・ガス器具で節電、節ガスの裏技
気温が低く、家電やガス器具に頼る機会が増える冬。どうしても、電気代やガス代が高くなりがちだが、節約アドバイザーの和田由貴氏は、こう言う。
「裏を返せば、家電やガス器具をうまく使いこなせば、一年で最も節約しやすい季節とも言えるんです」
まずは、エアコンの裏技から。冬に最も電気を使うエアコンは、一般家庭の消費電力の3分の1を占める。
「パナソニック『エオリア』の調べによると、2022年のエアコン暖房利用者の設定温度で、1番多かったのは25度(15.4%)、次が23度(15.3%)でした」(家電ライター)
ところが、環境省の薦める室温の目安は20度と、大きな開きがある。
「慣れた室温を急に変えると、体がつらくなって、節約が続かなくなるかもしれません。まずは、設定温度を1度だけ下げてみましょう。