誰も知らなかった戦争体験『防空壕での強姦』
戦後70年。
戦争の記憶は風化していき、戦争体験者の方も亡くなっていきます。
戦争の記憶を次世代につないでいくために、「誰も知らなかった戦争体験」をシリーズでご紹介させていただきます。
それぞれの体験、それぞれの記憶・・・。
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太平洋戦争末期、日本の地方都市は大都市と比べれば空襲が少なく、被害を逃れて工場などに分散されていたというが、男手は兵隊に取られ慢性的に働き手不足だった。
工場では男手がないので夫人や女学生、少年らが動員された。一部の招集を免れた人間が工場を威張って取り仕切り、軍人や役人が出来栄えや訓令を偉そうに語ったという。
そんな地方都市でも、グラマン(空母艦載機)などがたまにやって来て空襲警報が鳴る。
「隠してある高射砲や機関砲もあるんだけどね。その兵隊や偉そうな役人が一番先に逃げて、一番立派な防空壕に潜り込む。独り占めして民間(人)は誰も入れないんだよ」
防空壕は被害を避けるため、大小それぞれ、そこら中に掘られていた。仕方ないのでみすぼらしい壕に逃げこむ。すると・・・。
「防空壕がね、人目のないのをいいことに、女学生や婦人をドサクサにまぎれて引き込んで、手篭めに(レイプ)している工場長や軍属が多くいたんだよ」
動員少年は防空壕に入れず、その様子を興奮なのか不安なのか分からないドキドキした気持ちで眺めていたという。
「酷い話だよ。防空壕は強姦壕だったんだよ」
※2013年6月、東京在住老芸人Cさん(当時82歳)から聴いた話。
(文:木之下秀彦)