震災から4年…今も被災地では飼い主と離れたペットが放置状態?
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社会問題
東日本大震災から4年半が経過し、震災前に近い生活に戻っている方も少なくないかもしれません。
でも、被災地にとり残されたペットたちは、いまどうしているのでしょうか?
福島県飯舘村を中心にボランティア活動を行っている『横浜わんニャンの会』代表、池田千代子さんに現状を伺いました。
■600匹以上のペットたちが飼い主を待っている
2015年8月現在、被災地にとり残されたペットたちは福島県飯舘村だけでも約600匹以上もいるそうです。
ただし飯舘村を除く他地域において、現在野生化しているペットの正確な頭数を把握するのはほぼ不可能。
また、飼い主を亡くしたペットたちは、仮設住宅に入れ連ないなど事情はさまざまです。
「避難先から一時帰宅し、短い時間でもペットと触れ合える飼い主もいれば、選択の余地なく諦めざるを得ない飼い主もいます」と池田さん。
しかも、給餌活動も容易ではありません。
池田さんによると、各団体ごとにより給餌ポイント(活動拠点)を設けて手分けして活動しているものの、現地へ足を運べるのはせいぜい1週間に1度。
その間、とり残されたペットたちは、空腹に耐えているのだそうです。いったい、どんな思いで人間を待っているのでしょうか……。
さらにペットたちは、ボランティアによって避妊、去勢手術が行われるもすべての手術完了には至らず、2代目3代目と繁殖しているパターンも。まさに悲劇の連鎖です。
■被災地のペットは私達の想像以上に過酷な状況下
そして被災地のペットたちは、犬と猫で微妙に生活が異なります。
犬たちはボランティアによってハウスが設置され、自由がきく長さを保てるリードにつけ替えられ、繋ぎ止めておけない猫たちは住み慣れた地で給餌ボランティアの訪問を待ち続けています。
ただ冬場は雪に閉ざされるため、除雪をしてもすぐ雪は積もり、飲み水も凍る始末。犬や猫たちは、寒さに震えながらも冷たい氷を舐めて飢えをしのがなければならないのです。
夏場も、毛皮のある犬や猫には過酷です。そこで池田さんたちは、暑さをしのげるようにハウスに屋根を取りつけたりしているそう。四季を問わずボランティア活動は続いているのです。
被災地にとり残されたペットたちは、愛情を受けながらともに生活してきた過去があるだけに人間への不信感も薄く、ボランティアの訪問に体全体を使って喜びの表現を示すのだとか。
すでに里親の元へ戻ったペットもいますが、それはほんのひと握り。廃墟と化した家屋や施設を住処にし、厳冬、猛暑のなかを彷徨い歩くペットたちも少なくないのです。
しかも、人間がいなくなった土地は先住の野生動物たちの楽園と化しており、人間慣れしたペットたちと野生動物の生きる戦いも繰り広げられているそうです。
■いまもペットや飼い主たちは苦しみ続けている
人間に大事にされて生きてきたペットたちが、震災以降にサバイバルを強いられている。
「彼らの生きる環境が、不幸である原因が、果たして彼らの罪によるものでしょうか」(『清川しっぽ村だより』より引用)

ものいわぬペットたちはもちろん、家族同然で暮らしてきた犬や猫たちを手放さなければならなかった飼い主の苦痛はどれほどでしょうか。
残されたペットたちも、昼夜を問わず飼い主を探し続け、いつか迎えに来てくれると信じていることでしょう。
やせ細りながらも住み慣れた地を彷徨い、怪我をしながらも飢えと寒さ暑さに耐え続けるしかないペットたち。そうした現状が、いまなお途切れることなく存在しているのです。
(文/池田モモ)
【取材協力】
【参考】
※清川しっぽ村(『横浜わんニャンの会』と『清川しっぽ村』は協力団体です)