誰も知らなかった戦争体験『熟女による筆おろし』
戦後70年。
戦争の記憶は風化していき、戦争体験者の方も亡くなっていきます。
戦争の記憶を次世代につないでいくために、「誰も知らなかった戦争体験」をシリーズでご紹介させていただきます。
それぞれの体験、それぞれの記憶・・・。
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太平洋戦争末期のこと。
山梨県と静岡県の境にある某村。疎開先へやってきた小学生の付き添い職員に20代のひょろりとした端正な顔立ちの男性教師がいた。
病気がちで徴兵検査に落ちたそうで、戦時下でも教職を勤めていた。他の付き添い職員は、年寄りか女性教師だった。
それを見た地元の後家さんと出征人妻3人組が「腕が鳴る」と言い合った。
その村には古くから念仏請の風習があり、旧暦6月頃に行われる。念仏請とは村外れのお寺のお堂に籠り、写経を奉納する風習である。
戦争前は村の15歳までの若い衆が籠り、年配の女衆が飯や掃除など世話をした。
しかし、その実態は”念仏請”という名を借りた若い衆への『筆おろし』だった。念仏請を済ますことで、”一人前の男”として村に迎え入れられた。この風習も、戦局悪化でもう数年行われていない。
熟女3人組は、男性教師に村の伝統を教えると、深夜にお堂に誘い出し、代わる代わる犯した。男性教師はすぐに音を上げるので、食事を用意して待遇した。
終戦後、男性教師は10kg以上太っていたという。
※2006年9月、静岡県在住の茶畑農家のお婆さん(当時90歳)に聴いた話。
(文:木之下秀彦)