宮根誠司も感激…世界一貧しい大統領に称賛の嵐
“世界一貧しい大統領”と呼ばれたウルグアイのホセ・ムヒカ前大統領をご存知だろうか? 給与の9割を社会福祉に捧げ、水道も通っていない農場で暮らし、生活費はわずか月10万円ほど。しかしながら、国民に愛され、2012年には国連の会議で「もっとも衝撃的なスピーチ」をしたと称えられるほどのインパクトを国際社会に与える御仁だ。
そんなムヒカ氏の独占インタビューに、10月11日放送の「Mr.サンデー」(フジテレビ系列)が成功。その内容が今、話題になっている。番組ホームページのメッセージコーナーには再放送およびノーカット版を希望する声が届き、ブログやFacebook、Twitterでは彼を称賛する声が日に日に増えているのだ。7月15日には双葉社から「世界でもっとも貧しい大統領 ホセ・ムヒカの言葉」は出版され、amazonの売れ筋ランキングで7位(2015年10月18日現在)に入るなど、ベストセラーにもなっている。
ムヒカ前大統領は、個人資産をほとんど持たず、収入のほとんどを寄付し、同国の平均年収ほどで生活。大統領公邸には住まず、妻と質素な農場に住んでいたそうだ。そんなムヒカ前大統領の含蓄溢れる言葉を、ここでは紹介していきたい。
「貧乏とは少ししか持っていないことではない」
まず注目したいのが、「政治とカネ」について、ムヒカ前大統領が語った哲学。
「大統領というのは多数派が選ぶのだから、多数の人と同じ生活をしなければいけないんだ。国民の生活レベルが上がれば自分もちょっとだけ上げる。少数派じゃいけないんだ」
と説いている。これにうなずく人は多いはずだ、日本には平均年収で生活をしている政治家が何人いるだろうか……。
ちなみに大統領は、自分を貧乏とは思っていない。
「貧乏とは少ししか持っていないことではなく、限りなく多くを必要としもっともっとと欲しがることである」
「貧乏とは無限の欲がある人のこと」
とも語っており、非常に深みのある言葉と言える。
「ムヒカ氏のインタビューを放送した番組が大きな反響を呼んだ背景には、日本の政治家のカネへの汚さに国民が辟易としている面がかなり大きいでしょう。議員宿舎をラブホテル代わりに使い、スキャンダルが発覚してもしれっとしている武藤貴也や、サボり疑惑で維新を離れた今も国会議員にしがみつく上西百合子らを見るにつけ、同じ政治家でもこんなに違うものか、と考えさせられる内容でした」(放送関係者)
ムヒカ前大統領は、7歳のときに父を亡くし、花の栽培で生計を立てた。この花の栽培のきっかけをくれたのが、近所に住む日本人家族だったそうだ。
このように幼少期から日本とかかわりのあるムヒカ前大統領に今の日本についてどう考えているか聞いたところ、「日本人は魂を失った」との興味深いコメントが寄せられた。少し長くなるが、大統領の言葉を引用してみよう。
「産業社会に振り回されていると思うよ。すごい進歩を遂げた国だとは思う。だけど本当に日本人が幸せなのかは疑問なんだ。西洋の悪いところをマネして日本の性質を忘れてしまったんだと思う。日本文化の根源をね」
「幸せとは物を買うことと勘違いしているからだよ。幸せは人間のように命あるものからしかもらえないんだ。物は幸せにしてくれない。幸せにしてくれるのは生き物なんだ」
「なぜ自由か…? あまり消費しないことで大量に購入した物の支払いに追われ必死に仕事をする必要がないからさ。根本的な問題は君が何かを買うときお金で買っているわけではないということさ。そのお金を得るために使った時間で買っているんだよ。請求書やクレジットカードローンなどを支払うために働く必要があるのならそれは自由ではないんだ」
「遊んで、遊んで……」日本の子供に贈った感涙のメッセージ
自身が金に溺れず、権力に溺れず、大統領職を全うした後も清貧な生活を送っているというムヒカ前大統領。そんな彼が、最後に日本の子どもたちへメッセージを届けた。
「日本にいる子どもたちよ。君たちは今人生で最も幸せな時間にいる。経済的に価値のある人材となるための勉強ばかりして早く大人になろうと急がないで。遊んで、遊んで、子どもでいる幸せを味わっておくれ」
ネット上では、
「こうゆう方が日本の首相になって欲しいですね」
「こんな政治家が日本に出てくるのはいつですか?」
「ムヒカ大統領の特集見て思ったんですが、これからの日本の方向性は変えていく必要があるんじゃないかな?」
など、日本の政治について考える声があがっていた。この声に安倍総理をはじめ、日本の政治家はどのように応えるのだろうか。
(取材・文/秋山祥子)