【素朴な疑問】大晦日に「年越しそば」を食べるのってどうして? (2/2ページ)
■単なる夜食が行事に発展
神聖な大晦日は、江戸時代になると180度変わります。借金を取り立てる商人と逃げ回る庶民で大騒ぎの日だったのです。
当時は信用取引+後払いの「つけ」が広く用いられ、お盆と大晦日が清算日でした。そのため店や商人は朝から集金、払えないひとはお金の工面、なかには集金から逃げ回るひともいるなど、コントのようなドタバタが展開されていたのです。そんなこんなで落ち着くのは夜遅くになってから、おなかがすくのは当然で、手軽に食べられる「そば」が夜食に用いられることが多く、やがて「年越しそば」へと変わっていったのです。
そばが愛されたおもな理由は、
・縁起が良い … 細長い=末永い、の意味
・健康に良い … 脚気(かっけ)予防
で、脚気は当時「江戸わずらい」とも呼ばれるほどに流行した病気で、白米が主食になったのが一番の原因。そばにはビタミンB群が多く含まれるので脚気に有効なのは確かですが、玄米に戻せば良いだけの話…残念ながら当時はビタミン不足が原因だなんて知るよしもなく、そばは「縁起物」と考えられていたのです。
借金の取り立てが「年越しそば」を生んだなんて、がっかりですね。余談ですが、年越しそばを残すと金運が悪くなるとも信じられていましたから、食が細いひとは少し少なめを注文すると良いでしょう。
■まとめ
・大晦日に夜ふかしするのは、歳神を迎える風習から始まった
・眠ったまま歳神を迎えると、シワや白髪が増えると信じられていた
・互いに起こし合うために「ピンポンダッシュ大会」をおこなう地域もあった
・「年越しそば」が定着したのは江戸時代。借金取り立てデーの夜食だった
(関口 寿/ガリレオワークス)