【未来探訪#004】教えて、新保先生!日本「ロボット立国」への道 (3/5ページ)
ウルグアイの元大統領が、「人の幸せは、人と生き物からしか得られない」とおっしゃっていました。抑圧的な労働を生活のためにしなければならないことが解消されるのであれば、ロボットの普及は、人がより人らしく生きていくきっかけを与えてくれるものでもあるはずです。
当然失業者が増加するリスクもあります。現にイギリスではそういった懸念を口にする学者も存在します。
産業革命時に、失業率の増加と共にラッダイト運動(機械破壊運動)を経験した国らしい懸念です。ただ大切なのは、それにより新しい産業が生まれ、新たな付加価値を生み出す可能性が生まれるということです。
歴史はそれを証明しているわけなので、今回もロボットを排除するのではなく、いかにうまく活かしていくかを考えるべきでしょう。>
■ 「ロボット立国」の為に必要なのはリスクを取ること
-日本が“ロボット立国”する為の必要条件とはなんでしょうか?
新保先生、
<まず、日本は世界に対してイニシアチブを取り、国際的なルールや規格作りを主導することが、言語の問題などもあり得意とは言えない国です。
■1:イニシアティブを取ってルールや規格を決める
■2:新たな技術に見合ったビジネスモデルを発案し、実行する
■3:リスクを取る
といったようなことが出来ない限り、技術で優ってビジネスで負けるといった、他の技術領域における失敗を日本の産業界が再び繰り返すのではないか、というのが懸念です。
特に、この中で日本が最も苦手としているのが“リスクを取ること”です。とある家電メーカーの技術者が執筆した書籍において、10年前から『ルンバ』と同じものを構想していたのに、リリースで出し抜かれた、と悔しがっていました。
構想と技術はあったものの、例えば「モノにあたって壊してしまう」「階段から落ちてしまう」といったようなアクシデントで機械や家具を壊すリスクをどう軽減するか、といった課題を事前に解決しようとしているうちに、『ルンバ』に出し抜かれてしまったのです。
『ルンバ』は決して完璧ではありませんでした。