これぞ猿マネ…多摩美出身の画家、人気漫画を堂々パクって大騒動

デイリーニュースオンライン

写真はツイッターより
写真はツイッターより

 2015年8月に起こった東京五輪のエンブレム問題では、多摩美大出身のデザイナー、佐野研二郎氏のデザインにパクリ疑惑が噴出し、大騒動となった。「エンブレム」は2015年の流行語大賞のベスト10に選出されてしまったほどだ。佐野研二郎氏は8月以降、表には出ず沈黙を守ったままであるが、また、多摩美大のOBがパクリをやらかし、と話題になっている。

漫画「トリコ」の猿王をそのまま描いて「作品」に

 ここまで堂々としたパクリを見たことがあるだろうか。12月23日、徳島市内にある徳島県護国神社が公開した縦2.2メートル、横3.6メートルのジャンボ絵馬は、あらぬ形で全国区になった。

「トリコの猿王バンビーナだ!」

 ジャンボ絵馬のニュースが徳島新聞等で紹介されると、すぐさまパクリ疑惑が浮上した。「猿王バンビーナ」とは、2008年から週刊少年ジャンプ(集英社)に連載中の島袋光年「トリコ」のキャラクター。「トリコ」は12月に37巻が発売され、アニメ化もされている人気漫画だ。

 問題の作品は、「トリコ」の単行本を読んでいるファンならすぐわかるレベルで「同一」だ。34巻の表紙に描かれている猿王バンビーナを採用し、両サイドにいる人物を雑に切り取り、色を加えて拡大コピーしただけである。

 絵馬の作者は、徳島県出身の画家、MUSTONE(マストワン)氏(本名:森雅人、39)だ。1998年、多摩美術大学デザイン学科を卒業し、現在は徳島県在住。「トリコ」の島袋氏と同世代である。

 神社がMUSTONE氏に事情を聴いたところ、猿王バンビーナをそのまま描き、制作したことを認めた。集英社からは特に許可をとっていないという。絵馬は2016年夏まで展示される予定だったが、26日から絵馬を白い布で隠して展示を中止した。本件については今のところ、集英社から特にコメントやリリースは出ていない。

 神社がMUSTONE氏と手を組んで絵馬の制作を始めたのは2007年。干支が一巡するまで継続する予定であったが、申年の絵馬は撤去され、そのまま打ち切られる可能性も高い。佐野問題を取材してきたライターはこう語る。

「ニュースで本件を知ったネット民も、こぞってあきれ顔。似ているのでもなく、オマージュでもなく、使用許可もなく“まんま”。見識が問われる。神社側も対応に苦慮しそうです」

 年が明けると大学の一般受験シーズンが本格化するが、多摩美大のイメージがさらに悪くなってしまったであろう一件。佐野氏の問題がようやく落ち着いたかのように見えたが、MUSTONE氏のような悪質なOBが浮上し、大炎上してしまった。多摩美大を希望し日夜準備をしている高校生や浪人生にとっても、とんだ迷惑ではないだろうか。

(文/春山修司)

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