え、だってピンクやん! 実は「サケ」は白身魚だってほんと? (1/2ページ)

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かつて正月の贈答品の定番だった新巻鮭(あらまきざけ)。サーモンピンクと呼ばれる鮮やかな身が特徴のサケは、じつは「白身魚」なのはご存じでしょうか?

マグロやカツオに代表される赤身魚は持久力優先なのに対し、タイやヒラメの身が白いのは瞬発力重視と、構造の違いが色に表れていますが、サケはエサに含まれるアスタキサンチンのおかげで赤く見えるだけで、れっきとした白身魚の一員です。渓流の釣りで有名な「マス」とサケは明確な違いはなく、海に降りればサケ、川で暮らせばマス程度の違いしかありません。シャケ弁当でフツウに食べられている魚なのに「禁漁」期間や区域で保護されているフシギな魚なのです。

■サーモンピンクは「川をさかのぼる」ための色

シャケ弁当に代表されるように、サケを高級食材と思うひとは少ないでしょう。ところがひと昔前は縁起物として扱われ、大晦日の夜ごはんに「年取り魚」として食べる地域も多く、塩漬けされた新巻鮭(あらまきさけ)が贈り物の定番になっていました。鮮やかなピンクの身から「赤身」魚と思われがちですが、サケはれっきとした白身魚。タイやヒラメと同じグループなのです。

赤身魚と白身魚に分類されるのはなぜでしょうか? これはおもに筋肉の違いで、

 ・赤身 … 遅筋(ちきん) ・ 持久力

 ・白身 … 速筋(そっきん) ・ 瞬発力

重視になっているためで、赤身魚は、

 ・持久力 = つねに筋肉に酸素を送る必要がある

 ・酸素 = 鉄分の多いミオグロビンにため込む

の構図から、身に鉄分の多いミオグロビンが多いため赤く見え、「赤身」と呼ばれているのです。

ところがサケは白身魚の一員で、多くのミオグロビンを持っているわけではありません。赤く見るのはエサに含まれる「アスタキサンチン」の色で、川をさかのぼるときに備えた装備。

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