会社は健康診断を実施する法的義務があるの?実施しなかった場合の罰則は? (1/2ページ)
健康経営という言葉をご存知だろうか。これは会社を構成する従業員一人ひとりの健康を大切にすることが、結果的に会社の生産性の向上に繋がるとされている経営手法の一つである。日本では、ブラック企業問題などが顕在化し始めた2009年頃から取り組みが始まった。この取組によるメリットは2つ。一つ目はブラック企業問題の解消。二つ目は医療費の削減である。日本政府もこの取組を後押ししており、本日21日に経済産業省と東京証券取引所は共同で、健康経営に力を入れている企業を「健康経緯銘柄」として、25社の選定を行った。そんな今後の取組みが益々期待される健康経営だが、そもそも会社が従業員の健康診断を行うことに法的な義務が存在するのかどうかを清水陽平弁護士に伺った。
■会社には健康診断を実施する法的な義務があり、違反した場合は罰金50万円
早速、会社には従業員に対して健康診断を実施する法的な義務があるのか伺った。
「会社が、従業員の健康診断を実施するのは、法律上の義務に基づいています」(清水陽平弁護士)
具体的には、どのような法律なのだろうか。
「具体的には労働安全衛生法(労衛法)という法律で、事業者は労働者に対し、医師による健康診断を行わなければならないとされており(66条1項)、実施しなければならない診断項目も決められています」(清水陽平弁護士)
「実際には多くの会社が健康保険組合に委託して実施しています。会社に勤めている方は、年に一度、健康保険組合が実施する定期健康診断を受診されていると思います。これが労衛法で義務付けられた健康診断です。一方、従業員は会社の定期健診以外に、任意で、健康保険組合の健康診断を受けることもできるので、健康保険組合の健康診断が全て法的な義務に基づいているという訳ではありません」(清水陽平弁護士)
ちなみに健康診断を行わなかった場合の罰則は、事業者に対して罰金50万円となっている。