猫を描き続けた画家、ルイス・ウェインに関する真実 (6/9ページ)
その成果は、1968年に出版された『ルイス・ウェイン:猫を描いた男(Louis Wain: The Man Who Drewn Cats)』の中にまとめられた。
ウェインの8枚の絵が時系列で描かれた根拠はなし
この本はウェイン作品への関心を高めたとともに、それまでの通説に対しても疑問を投げかけることになった。デールによれば、8点の作品の画風と画材は様々で、マックレイが想定した時系列を示す証拠は一切ない。
「事実、”フェイマス・シリーズ”の8点の絵、それぞれの唯一のつながりは、それがルイス・ウェイン作であること、どれも同じサイズであるということ、そして1つの額に収められているということだけです」

出典: karapaia
作風が変化した真の理由は?
では、心の病以外に作風の変化を説明できるのだろうか? デールは、具象的な絵画から抽象的な猫の変化は、家業であった織物作りからインスピレーションを受けたのではないかと推論している。
つい最近では、定説とは違った見解がますます支持されるようになっている。2012年、精神科医のデビッド・オフリンはウェイン展開催にあたって、「作品は2人によるもの」とコメントを寄せた。すなわち絵画を描いた画家と、それを集め、新しい意味を与えた医師との合作だというのだ。
これらの作品は、絵を描き、創作能力を失いつつある人物によるものとは到底思えない、とオフリンは指摘している。