人権団体の「AV女優強制出演」報告書が各方面から非難される理由 (5/5ページ)

東京ブレイキングニュース

 また、長く業界にいる子ほど情報が集まりやすいのだから、AV女優がいかに過保護にされているか身に沁みて理解しているはずだ。そういった女性がHRNの偏った主張に対して強い違和感を感じたとしても何ら不思議ではない。

 HRNは当事者であるAV女優と向き合わなかったばかりに、マジメに聞き取り取材すればすぐに気付いたであろうこの特徴に気付けなかった。だから肝心のAV女優達から批判を浴びるハメになった。それが第一のミスである。

 そして何より最大のミスは「AVに需要があること自体が気に入らない」とぶちまけてしまったことである。それは即ち「男性の性欲が気に入らない」と同じ意味である。ついうっかり本音が出たのだと思うが、この失敗は致命的だ。これによってHRNの真の目的がAV女優の救済などではないことが満天下に示された。それどころか「男性の性欲を金に替える商売そのもの」を問題視しているのだから、セックスワーカーから収入源を奪い取ることが目的だと受け取られても反論の余地はない。

 そんな連中に対してセックスワークを生業とする女性が賛同するはずもなく、また世の大多数の男性も敵に回してしまった。現に、この記者会見や報告書が引き金となり、HRNとの決別を宣言した男性弁護士がいたほどだ。

 こんな無様な失敗をするくらいなら、無理に大きなパイを取ろうとせず、最初から堂々と本音を叫び、ごく少数の狂信者だけを集めて活動した方が良かったのではないだろうか。その方がHRNに振り回される "被害女性" も少なく済んだだろう。(続く)

Written by 荒井禎雄

Photo by Brett Jordan

「人権団体の「AV女優強制出演」報告書が各方面から非難される理由」のページです。デイリーニュースオンラインは、強制出演人権団体AV女優社会などの最新ニュースを毎日配信しています。
ページの先頭へ戻る