農産物の“6次産業化”なるか?伝統野菜で「地域創生の種」を播く (2/3ページ)

FUTURUS


■ 種取りは、命を「授かる」こと

大和伝統野菜の「烏播(うーはん)」。里芋の中でも、強い粘りがある。

NPO法人 清澄の村 代表・三浦雅之氏は、「伝統野菜で地域づくり」を目指し、近隣農家と連携協働し“大和伝統野菜”の調査・保存・管理の活動を行っている。

伝統野菜の種は販売されていない。個人の家で代々大切に守り伝えてきたものを譲ってもらい、栽培して種を採集するしかない。

その昔、大和伝統野菜の里芋の一種「烏播(うーはん)」が不作の年は、地域の人が食べずに種を繫ぐことを優先したそうだ。

「譲り受けた伝統野菜の種が採れると、ホッとします。地域で大切に守ってきた命を繫ぐことができたという安心感と、自分もまたその種によって生かされるという根源的な安堵感です」と語る三浦氏。

三浦氏は、「授かる」という言葉や感覚を大切にしているという。

お金を出しても簡単には手に入らない地域の人との信頼関係を築き、伝統野菜の種を分けてもらい、また種を採取する、という手間のかかる過程を丁寧に積み重ねてきたからこそ得られた、一つの「悟り」とも言えるだろう。


■ 「自然に寄りそう暮らしづくり」の種を播く

三浦氏は、命の糧であり地域特有の食文化を未来につなぐ伝統野菜を復興することが、コミュニティづくりになり、ひいては農業の活性化や地域や人々が生き生きと暮らす要となると考えている。

「清澄の里 粟」のフルコース料理。「58種類もの大和と世界の伝統野菜、大和牛が楽しめる。

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