超低金利でも売れない… 不動産販売バブル崩壊の裏事情 (1/2ページ)

週刊実話

 新築マンションの売れ行きが鈍い−−。不動産各社がこう嘆いている。

 マイナス金利政策により住宅ローン金利が下がれば、不動産販売にも大いにプラスに働くと思われた。ところが、実際は“足踏み状態”に突入している。その理由は首都圏を中心に、新築分譲マンション価格が暴騰しているためだ。
 不動産経済研究所(東京・新宿)の調査によると、今年3月の首都圏マンション発売戸数は前年比39.6%減の2693戸で4カ月連続の減少。契約率も67.6%と、好不調の境界線70%を2カ月ぶりに下回った。発売戸数の減少と契約率の下落理由を、同研究所企画調査部の松田忠司主任研究員が説明する。
 「一つには価格の高騰、そしてもう一つが春商戦でまだ目玉物件が出ていないことも大きいと思います」

 価格を見てみると確かに高い。首都圏では1戸当たり平均5638万円。対前年比で8.7%上昇、452万円もアップした。東京都区部は1戸7000万円近い。さらに松田氏の言う「春商戦」とは、一般的な3、4月ではない。業界では7月頃までを示す。そこに、例えば鉄道が何本も入り、しかも駅近、買い物、教育にも利便性が高いというような場所に、お手頃価格の大型マンションが建設されると契約率も大きく伸びるという。
 しかし、ある不動産鑑定士はこう指摘する。
 「国税庁が発表した2014年のサラリーマンの平均給与は415万円。昨年から今年の平均給与も、ほぼ同様。そんな中でマンションだけが価格アップすれば、契約率も下がります。新築マンションは、今や一般サラリーマンの手が出にくい価格帯に突入しつつあります」

 マンション高騰は首都圏だけに限った話ではない。例えば北海道札幌市。住宅流通研究所(同市)の調査によれば、'16年4月末の新築マンションの平均分譲価格は3790万円。'12年まで平均3000万円以下だったのが'13年に同3200万円、'14年に同3700万円と高騰の一途だ。
 「東日本大震災後、被災地復旧で建築資材が高騰。さらに東京オリンピック工事で建築現場の人手不足が起こり、人件費も高騰しているという複合要因があります。札幌でも一般サラリーマンは新築分譲マンションに手が出ません。札幌のサラリーマンの年収は比較的高い層でも600万円前後。

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