つまづきを長所に変えて~『ダンボ』のたどった苦難の道(前編):高橋ヨシキ連載2 (6/7ページ)
そして、このことと、最終的にダンボがその耳を使って大空を駆けることができるようになることが、まっすぐにつながっていることが『ダンボ』を不朽の名作にしています。つまり『ダンボ』は「奇形を克服する」お話ではないということです。『ダンボ』は自らの奇形・短所を、飛翔するための(文字通り)翼へと変えてしまう。細かい差異をとりあげて「奇形だ」「変人だ」「我々とは違う」などと言い募る世間に迎合して「ノーマル」になる必要などない、と『ダンボ』は高らかに謳いあげます。なぜなら、その「細かい差異」こそが、自分を自分にし、ひいてはさらなる高みへと引き上げてくれる長所にほかならないからです。フリークで上等、奇形でいいじゃないか、という考えが『ダンボ』には背景としてあります。
このメッセージは本当に力強く、誰にも勇気を与えてくれるものだと思います。
<次週につづく>
後編はこちらから。
http://bucchinews.com/geinou/5788.html
イメージ写真:Elephant act at the Circus Atayde at the Feria de Hidalgo in Pachuca, Hidalgo, Mexico/AlejandroLinaresGarcia(Wikipedia CC BY-SA4.0)
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