日本初の人工知能クレープ専門店。究極の味を目指す人工知能は、いかにして成長し続けるのか? (1/5ページ)
人工知能に触れる機会が増えている。いま特に注目したいA I(人工知能)は、IBMが発表したシェフ・ワトソン。レシピ本の発表が決まり、料理レシピサービス「クックパッド」はワトソンとのコラボレーションレシピを紹介するなど、その活躍はめざましい。
そしてこの夏、なんと日本に人工知能のシェフによるカフェが登場した。提供されるメニューは、全6種類のクレープ。生ハムやサーモンなどの食事系、そして果物をふんだんに使ったスイーツ系のメニューが用意されている。
果たして、人工知能考案のクレープの味は? そして、どのように人工知能はレシピを考案しているのだろう?
さっそく6月にオープンしたばかりの「esprit de esprit Crêpe Café & Bar(エスプリ・ド・エスプリ・カフェ&バー)」に、取材をおこなった。応じてくれたのは、代表の並木悠佳さん。
そして、後日、人工知能「esprit(エスプリ)」を開発した株式会社アソビエの石井亮一さんに、追加取材でお話を伺った。

esprit de esprit Crêpe Café & Bar代表の並木悠佳さん
■ 雑談から誕生した人工知能シェフ
「実は、もともと甘いものがあまり得意ではなかったんです」
開業に至ったきっかけを尋ねると、店長の並木さんから意外な言葉が。人工知能によるレシピの発端は、並木さんが以前在籍していたIT系企業のエンジニアたちとの何気ない会話だったという。
「私はその会社で事務として働いていたのですが、エンジニアの方々が仕事の合間に人工知能を作って遊んでいる様子を見て、『甘いものが苦手な私でも食べられるスイーツを作れないかな?』と聞いてみたことが始まりでした」
そこでまずは試しにと、オープンソースのAIをベースに、レシピ用に新しいアルゴリズムを開発したところ、初めから思った以上に上手くできてしまったという。