「『君の膵臓をたべたい』だけのブームで終わったらどうしようと思っていた」 注目の小説家・住野よるにインタビュー! (2/4ページ)
『君の膵臓をたべたい』だけのブームで終わったらどうしようと思っていたので(笑)
金井:『また、同じ夢を見ていた』について、読者の方々がどのような反響が届いていますか?
住野:前作ほど分かりやすい感動ポイントがあるわけではないと思うのですが、読者さんからの好みの声が『また、同じ夢を見ていた』と『君の膵臓をたべたい』で割れていて意外です。
ASUKA:『また、同じ夢を見ていた』はどのタイミングで書かれた小説なんですか?
住野:双葉社さんに声をかけていただいたのが2014年9月だったので、その前ですね。2014年前半くらい。デビュー前に書いていました。
ASUKA:「幸せとは何か」を問うテーマですが、ずっとこのテーマで書こうと思っていらっしゃったのですか?
住野:そういうわけではなくて、その前に書いていた『君の膵臓をたべたい』は受けることを狙って書いた作品なんです。でも、選考に通らなかったので、ならば自分の好きなものを詰め込んだ小説を書こうと思って執筆しはじめたのが『また、同じ夢を見ていた』でした。まずは小生意気な女の子が好きだったので、その登場人物をつくって。
金井:なるほど! それが主人公の奈ノ花ちゃんなんですね。
住野:そうです。その子があれこれ考える物語を書いていったところ、「幸せ」というテーマに行き着きました。
ASUKA:この小説の終盤で、「自分の中の幸せの定義が変わっていないことを確認して」と書かれていましたが、住野さんの中では昔と今とこれからで、幸せの定義は変わらないと思いますか?
住野:小説家になってからは、読者さんなり担当編集さんなり、自分の作品を誰かが待っていてくれるということが幸せです。デビュー前は誰にも頼まれずに書いていたので、その分、期待していただいていることは嬉しいです。だから、幸せの定義は小説家になる前と後では変わっているように思います。
ASUKA:では今後も、住野さんにとっての幸せは変わるかもしれない。
住野:そうですね。