「幽霊なんかいない」と主張する石川幹人先生に実在の事件を基にした超戦慄ホラー映画『死霊館 エンフィールド事件』をぶつけてみた (2/3ページ)
核になる人間がいるので、家に帰属するのではなく人に起きるものなのです。
――そうなんですね。本作では、次女ジャネットが悪霊にとりつかれているようでした。
あの子が中核人物です。ジャネットは被害者と言われていますが、本当は被害者であり加害者なんです。なぜなら、彼女がこの現象を起こしているので。ポルターガイスト現象は、人間の発達プロセスの中で、未成年で人格がまだ不安定なときに起きる一種のヒステリー現象なんです。不安定な状況を何とかしたいという潜んだ人格や気持ちが起こしています。実際、ジャネットも幽霊が下りてきたと演出することで、自分の問題を偽装しています。周りの家族や知人、ひいてはマスコミが驚いたり注目しますよね。それこそが彼女が求めていることなので。
――ほうほう。劇中では、ジャネット以外の家族も幽霊らしきものを見たり感じたりしているようなのですが、これはいったい...。
家族全体がそういう現象が起きることを、心理的に支えていってしまっている状況です。中核人物はジャネットですが、周りもバックアップしてしまっているんです。
――ジャネット一家を救おうと、超常現象研究家ウォーレン夫妻の夫が十字架のネックレスを手に悪霊退散的な行動をしてみますが、意味のあるパフォーマンスなんですか?
本人がキリスト教を信じていれば影響があります。信じていなければ、ただの十字なので効果はないです。心の世界では、その象徴がどういう役割をしているかによって、効いたり効かなかったりするんですよ。日本では、きっと効かないでしょうね。アメリカのゴーストバスターなんかは、「聖水です」と言って水を持って回っています。心理的に影響があるので鎮まるんですよ。