コアラと人間の指紋はすごく似ている!驚くべき収斂進化、10事例 (5/6ページ)
■ 3. コウモリとイルカの反響定位

明らかに姿の違う両者だが、コウモリとイルカは地球でも数少ない反響定位という天然のレーダーの持ち主だ。2010年、両種で聴覚の感度を制御するタンパク質にまったく同じ変異が発見された。そして2013年にはコウモリ4種(うち2種は反響定位ができないもの)の遺伝子配列の完全な解析が完了した。これをバンドウイルカを含む他の哺乳類の遺伝子配列と比較。コウモリとイルカの200組の遺伝子に同一の突然変異が確認された。面白いことに、その多くが聴覚と関連している一方、無関係で反響定位との明確な関連性が見受けられないものも多かった。
決定的なのは、反響定位能力のないコウモリにはこうした遺伝的な類似性が見られなかったことだ。なお、チームの最初の予測では、遺伝子の収斂は20個ほどだろうと考えていた。しかし、実際に発見されたのはその10倍の数である。また、そうした遺伝子は聴覚だけでなく、視覚にも関連するものだった。
■ 2. 人間とコアラの指紋

ゴリラなどの霊長類にも人間と同じ指紋があることはよく知られているが、実はあのコアラにもある。これは何かを掴むときに便利だ。もちろん霊長類特有の行動で、他の種は基本的にやらないことである。コアラは進化上、霊長類とは何ら関連がないが、人間そっくりな指紋がある。霊長類とコアラの祖先である有袋類が系統樹から分かれたのはおよそ7,000万年前のこと。以来、他の有袋類に指紋はない。つまりコアラが最近になってこれを手に入れた可能性が高いことを物語っている。