もはや、洋服は洗わない時代?光で洗浄すれば新品同様になる未来の繊維 (1/3ページ)
■ 消えゆく洗濯機
掃除機、冷蔵庫、コーヒーマシン、などなど家庭用電気製品も数あれど、近い将来、もはや不必要になるのでは?と科学者たちが予想しているもののひとつが、洗濯機なのだそうだ。
しかしいったい、なぜなのだろう? 洋服やインテリア、そして寝具などに使われているごく普通の繊維は、水ではなく光によって洗浄されるようになるだろう、という大胆な予想がなされているからなのだ。
Source:Environstreme
■ 光にあてるだけ
オーストラリア・メルボルンにあるRIMIT(Royal Melbourne Institute of Technology)では、水や洗濯用石鹸を使わずとも、太陽光やランプの光を当てるだけで、簡単に汚れが落ちる特殊な繊維を発明し、開発の真っ最中だという。この繊維はナノテクノロジーを用いて製造されており、光を当てるだけで汚れが簡単に落ちてしまう画期的なものだそうだ。
このような特殊繊維から作られた服ならば、たとえどんなに汚れたとしても、太陽光やランプの光を数時間当てるだけで、きれいさっぱり見事に汚れが落ちてしまうことになる。
しかし、いくら斬新的な発明といえど、光を当てただけで本当に汚れが落ちるものなのだろうか? 同大学教授のJ.ラマナサン博士は、この基本的な疑問について以下のように述べている。
「この繊維はナノテクノロジーを用いて作られており、特に光を吸収しやすくするため3D構造を持っているのです。これが汚れを分解し、繊維から素早く排除することを可能にしたのです」
ナノテクノロジーと3Dのコンビによって誕生したこの繊維は、水の代わりに光によって汚れを落とすことに成功したわけだが、本格的にこれを製品化するためには、まだ改良の余地が残されているという。