AV業界は自滅する?大規模なガサ入れをした警察の"真の目的"とは【7】 (4/4ページ)

東京ブレイキングニュース

後になってからAV女優に話をひっくり返されてはたまったものではないから、リスクと天秤に掛けて金銭的に渋るようになる。そうなれば、今でも思ったより稼げないAV女優という職業が、さらに食えなくなってしまう。

 またHRNらが強く主張している話のひとつに「違約金を請求される」というものがあるが、これにしたって違約金を請求されても仕方のないヤラかしをするAV女優だっているのだ。それなのにAV女優だけを一方的に庇うというのであれば、"違約金"という文言が"損害賠償金"に変わるだけである。この部分についてはエージェント制になったとしても避けられず、AV女優も最低限の法律の勉強をする必要に迫られるだろう。

 より最悪なのは、ハナから逮捕上等のアングラセックスワークの世界が拡大する事だ。最初から逮捕覚悟ならば、例えば風俗であれば良心的なサービスなどする必要もないし、ぼったくりや、美人局や、後になってから強姦で訴える(示談金目当て)といった、無法地帯になる事が予想される。

 近く強姦罪が厳罰化されるので、悪人は脅しやすくなる分だけ"ビジネスチャンス"だと考えるに違いないし、金に目が眩んで浅はかな判断をする女性が減る訳ではないのだから、後は何が起きるか想像に容易いだろう。この点だけは特に注視しておかねばならない。

 以上、大変長くなってしまい恐縮だが、AV含む性産業の実態と今後について解説させていただいた。

 最後に、日本のセックスワーク業界が、今後も弱い立場の女性にとってのセーフティネットとしての役割を果たしてくれる事を。また、多少の苦しい事や辛い事があったとしても、セックス(裸)を売る覚悟を決めた人間が、せめてまとまったお金を手に出来る業界であり続けてくれる事を願う。

Written by 荒井禎雄

Photo by StephaniePetraPhoto

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