良質な努力が生産性を高める!「いい努力」を形成する7つの要素 (1/3ページ)
『マッキンゼーで25年にわたって膨大な仕事をしてわかった いい努力』(山梨広一著、ダイヤモンド社)の著者は、世界最高のコンサルティングファームであるマッキンゼー・アンド・カンパニーのトップコンサルタントとして25年にわたり活躍してきた人物。
ほんの数年勤務しただけで「マッキンゼー出身」を謳う人も少なくないだけに、このキャリアには特筆すべき価値があるのではないでしょうか?
ところでそんな著者は本書において、「努力」の本質的な意味をとらえなおしています。
一般的に「努力することはいいことだ」と思われているし、もちろんそれはよいことなのだけれど、「努力をすればいい」と思った瞬間に大事なことを見失ってしまうというのです。
つまり「努力をすればいい」のではなく、努力の質が重要だということ。同じ時間をかけるのであれば、すべて「いい努力」に転換したほうがいいという考え方です。
たしかにそのとおりですが、だとすれば「いい努力」とはどのようなものなのでしょうか?
著者によれば、それは7つあるそうです。
■1:「成果」につながるもの
たとえば3年の再月をかけ、手塩にかけてリンゴの木を育てたけれども、ひとつも実らなかったとしたら、それは「いい努力」ではないと著者はいいます。
「いい努力」とは、その努力をした結果、成果が出るもの。リンゴの木を育てるのなら、リンゴを実らせるのがいい努力だということです。
■2:「目的」が明確なもの
成果とは結果であって、すぐに出るものではありません。「なにをすれば成果につながるのか?」、そんなこと100%はわからないのが当たり前だということです。
その状態で努力をするのだから、大切なのはいちばん先に目的を意識し、明確にすること。つまり、目指す成果がどんなものであるか、それを明確にすることだというわけです。
いってみれば「いい努力」とは、目的が明確なもの。「自分はなんのために努力をするのか?」と、常に考える必要があるのです。