作家が小説で「不倫」を描く理由 「いけないと分かっていてもおちる恋もある」 (1/4ページ)

新刊JP

村山由佳さん
村山由佳さん

幅広い作風で男女問わず支持を受ける小説家、村山由佳さん。

その最新作『La Vie en Rose ラヴィアンローズ』(集英社刊)は、自身の新境地を拓くサスペンス小説であり、女性の静かな情念をまざまざと描いた意欲作。

夫婦関係や不倫、モラルハラスメントなど、現代に蔓延る問題と人間の欲望と闇を描ききった、最後までノンストップで読みきることができる物語です。

村山さんにこの衝撃のサスペンスについてお話をうかがってきました。そのインタビュー後編をお伝えします。

インタビュー前編はこちらから
インタビュー中編はこちらから

■小説で「不倫」を描く理由 ――この物語は不倫から大きな事件に発展していきます。今年は著名人の不倫のニュースが多く、そのたびに話題になりますが、村山さんは「不倫」を描くことで見えてくるものがあるのでしょうか?

村山:世間一般のモラルや常識と、小説のモラルは別のところにあると思っています。もちろん、「不倫したっていいでしょ」と世間に向かって主張するつもりはないし、私自身も結婚していた身、今は大事な相手もいます。

パートナーに裏切られたらどれだけしんどいかということは分かっている。でも、人は過ちを犯す生き物であり、必ずしもいい加減な気持ちで不倫をしている人ばかりではありません。『ラヴィアンローズ』の咲季子のように、やむにやまれず、ということもあるでしょう。

いけないと分かっていてもおちてしまう恋もあります。それを小説で描くことはモラルに反することではないと思うし、むしろ分かっていても陥ってしまう人間の弱さや悲しみを書くことで、現実でその道を通らないで済むように疑似体験ができるということも、フィクションの強みです。

私自身はモラルに即した恋愛を書くときも、インモラルな恋愛を書くときも変わりません。

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