北朝鮮国民が「恐怖政治」について語った悲しすぎる本音 (2/2ページ)

デイリーNKジャパン

答:それはそうですが、「法より拳が近い」という言葉があるように、米国が将軍様を制裁の対象にしたからといって何か変わりますか? 刃物を持っている人が目の前いて、家族やきょうだいが殺されても誰も私たちの味方をしてくれません。助けてくれるのは国の外にいる人だけというのは、私たちも分かってはいますが、結局、制裁のしわ寄せは(物価上昇などの生活難として)私たちにきて、私たちが不利になるだけだと思っています。

このように、話はなかなかかみ合わなかった。文中にある通り、人権についての教育を受けていない北朝鮮住民は、国家による暴力が悪い事とは分かっているが、国際社会が明確な規範とする「人権」が、具体的に何であり、それが自身の環境と未来にどう結びつくのかについての理解に苦しむようだ。こうしたケースは、北朝鮮住民へのインタビューを行う際に散見される。

裏返せば、北朝鮮政府が住民に対し、幼い頃からいかに人権に関する知識を隠し、あざむいているのかの証左である。 金氏一族三代にわたる人権侵害にはいつ、どのような形で終末が訪れるのだろうか。

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