レジェンドが語るTOP14の魅力。~冨岡鉄平編~ (1/4ページ)

ラグビーリパブリック

ニュージーランドやオーストラリアとの関係が深い日本のラグビー界にあって、フランスとの交流が深いチームが東芝ブレイブルーパスだ。トップリーグ設立前の東芝府中時代から、イアン・マラード、ピエール・ヴィルプルー、クリスチャン・ガルーなど、スポットも含めフランス人コーチを多数招聘。現役の選手でも、フランス出身で、強豪クラブのラシン92に在籍経験のあるCTB/WTBニコラス・クラスカが在籍している。かつてキャプテンとして3連覇を達成するなどトップリーグ最多5回の優勝に貢献し、今はヘッドコーチとしてチームを率いる冨岡鉄平さんに、フランスラグビーの魅力を聞いた。

――冨岡さんは東芝の選手として、コーチとして、フランスのコーチングに触れてこられました。その印象を聞かせてください。

フランスのラグビーは、「世界の強豪国の中では、自分たちは体が小さい」という認識なんです。フィジカルでは圧倒できない。そこを頭で補おう、戦術や戦略を使ってフィジカルの差を埋めようという発想で、そのためのスキルをたくさん持っている。前にコーチに呼んだガルーが言っていた言葉に「我々は部屋に入るために壁を壊すのではなく、扉を開けるのだ」というものがあります。トライを取るためには力づくではなく、ディフェンダーを分裂させて、空いたところにランナーを走り込ませる。最後まで判断力が求められるし、想像力が必要です。代表チームはもちろん、フランスの各グレードのラグビーを見ていて「やっぱりそうなんだな」と思うことが多い。その文化はフランスラグビー全体を貫いているんですね。

――フランスリーグTOP14も、その流れを汲んでいるのですね。

もちろん、フランスリーグのTOP14も、そんなフランスラグビーの伝統を受け継いでいます。今はフランスの選手ばかりじゃなく、世界中のスーパースターが集まっていて、興行的にも世界で最も成功している華やかなリーグですが、やっているラグビーは同じヨーロッパでもイングランドのプレミアシップとは違うし、南半球のスーパーラグビーとも違います。それぞれ、色がくっきりと出ています。

――コーチとして、参考になるところもありますか。

ありますね。たくさんありますよ。

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