“長生き”を実現するクルマ社会を目指して (2/5ページ)

■ 30歳で、「無謀」と言われた大きな転機が
――そこから、自動車開発に“戻ってきた”きっかけは何ですか?
レーザーを使った大規模な大気汚染測定装置の開発プロジェクトが一段落したときに、「自分は、この先の人生をどう生きていこうか」「たとえ測定がうまくいっても、世の中は良くならないのでは」と悩み始めたんです。
そして、「環境に優しくて、自分の好きなものは何だろう?」と考えた末に、「自分がやりたいこと、やるべきことは、電気自動車だ!」いう結論に至って、と研究テーマを変えました。
――レーザーから自動車へのテーマ変更は、かなり大きな方向転換にも思えますが。
そのとき、私は30歳で、周囲からは「いまさら研究テーマを変えるなんて無謀だ」と言われました。でも、自分としては「これまで学んできた応用物理は、レーザーにも電気自動車にも応用できるから、大きな違いはない」という考えでした。
逆に、自動車工学などではなくて、応用物理を学んできたからこそ、「車輪の中にモーターが入るべきだ」といった発想が自然に生まれたのだと思っています。
■ 科学者としての最終目標は、電気自動車による“長生き”の実現
――その後、慶応義塾大学教授を経て、株式会社e-Gle(イーグル)を設立されて電気自動車の開発を続けていらっしゃるわけですが、科学者としてのご自身の最終目標とは何ですか?
私自身の大きな目標の一つは、やはり自分で電気自動車をつくることに関与して、自動運転も実現して、そのクルマを販売して、自動運転型電気自動車を世界中で普及させていくことです。その結果、世界中の人々の生活が便利になればいいなと思っています。
そして、もう一つ。「電気自動車による“長生き”の実現」という目標も持っています。