秋津壽男“どっち?”の健康学「老眼鏡をかけると老眼が進むってホント?これからは簡単な手術で治せる時代に…」 (1/2ページ)
老眼というとかなり年を取ったイメージですが、最近では20代から老眼が増えるようになってきました。その一番の要因はスマホの普及です。老眼とは加齢により水晶体の弾性が失われるもので、読者の方にも「遠くは見えるが、30センチ先のスマホの画面が読みにくくなった」人が少なくないでしょう。
では、ここで質問です。老眼になった場合、老眼鏡はかけるべきか、かけなくてもいいか、どちらでしょう。
まず、老眼とは40代も半ばになれば多くの人がなるものですが、若者にも老眼が増えているのは、日頃からパソコンやスマホでブルーライトを浴びているのも一因とされています。白内障の進行も早まるとも言われています。さらにパソコンの普及とともにドライアイや眼精疲労を訴える患者さんも増加しました。これは、パソコンやスマホの画面をスクロールさせて文字を読むからです。これまでの読書は目を動かして文字を追いかけていましたが、電子書籍による読書はまったく文字を追う目の動きが変わります。それが眼精疲労につながるのです。
それはさておき、まず老眼だなと思ったら眼科医に診断を受け、正しい視力を測ったうえで「メガネが必要な状態」であるならば、我慢せずにメガネをかけることをオススメします。
ただし、老眼鏡が必要かどうかは、専門医に視力を測ってもらい、意見を聞くことが肝心です。最近では、メガネショップで簡易視力を測ったりする場合も多いでしょうが、正確な老眼の度合いが計測できず、レンズが合わず体調を崩したり、かえって老眼が進んでしまうなどのケースもあります。
近眼や老眼でメガネをかけると「よけいに目が悪くなる」と信じている人もいますが、医学的に言えば、メガネをかけて視力が落ちることはありません。
生活に支障を来す状態であるにもかかわらず、メガネを我慢するのは絶対に間違っています。特に老眼の場合、高齢になって視力がよくないまま放っておくと転倒の危険性が高まります。高齢者の転倒は命に関わる一大事です。場合によっては骨折などのケガは寝たきりになったり、認知症につながる事態も想定できます。