世の中おかしな事だらけ 三橋貴明の『マスコミに騙されるな!』 第192回 日本の経済成長をつぶす者 (3/3ページ)

週刊実話


 要するに、日本政府はこれまでの「高度人材+技能実習生制度」から「外国人短期労働プログラム方式」にかじを切ろうとしているのである。

 日本の土木・建設分野では、ドローンによる測量やロボットによる鉄骨運搬など、すでに「正しい方向の人手不足解消」が始まっている。それにもかかわらず、しかも未来投資会議で「生産性向上のための投資による人手不足解消」と正しいソリューションを提唱しておきながら、反対側で「外国人労働者を入れる」とやってくる。
 デフレ対策のアベノミクス3本の矢に「成長戦略という名の構造改革」が入り込んだのと同様に、どうしても構造改革路線を推し進めたいという、邪な思惑が見え隠れするわけだ。しかも、特定の企業のビジネスの利益最大化が目的なのだから、うんざりする。

 すでに日本は大阪や神奈川の「特区」で、外国人家政婦の受け入れが可能になっている。フィリピンなどから外国人女性を流入させ、「竹中平蔵氏が取締役会長を務めるパソナ」などが「手数料」でもうけるビジネスが始まっているのだ。パソナは昨年の夏時点で、フィリピンの人材大手マグサイサイグローバルと提携している。実に用意周到な話だ。先の「働き方改革実現会議」は来年3月までに実行計画を策定し、政府は通常国会で関連法案を目指すとのことである。
 少なくとも、外国人の単純労働者受け入れだけは防がなければならない。ビジネス目的の外国人労働者受け入れ拡大は、日本経済の成長の機会をつぶすからである。

みつはし たかあき(経済評論家・作家)
1969年、熊本県生まれ。外資系企業を経て、中小企業診断士として独立。現在、気鋭の経済評論家として、分かりやすい経済評論が人気を集めている。
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