かつて隕石が衝突したコンパスが制御不能となる場所、UFOが集うとされているメキシコ「サイレンス・ゾーン」 (5/6ページ)
農場に戻ってきたとき、オレたちは2時間も行方不明になってたことがわかったんだ」
パラシオスの夢は、超自然への関心を利用して、自分の農場に客を宿泊させ、ガイドツアーを行って、サイレンス・ゾーンを観光のメッカにすることだ。
一時、エイリアンや超常現象目当ての野次馬が大勢ここに押し寄せたが、今やほとんど来る人もいない。その大きな原因は、治安状況の悪化だ。「もし観光客が戻ってくるなら、小さな小屋を8棟立てて、それぞれに太陽系の各惑星の名前をつけたい」とパラシオスは言う。
それが現実になるかもしれない。100年前のメキシコ革命の争乱の際に廃墟と化した大農場や、洞窟の奥深くに埋もれた秘湯のように、ここには探検の喜びを提供してくれるものがまだある。
ここは世界の中でも本当に美しく、思わず引き込まれる場所だが、なんせアクセスが悪い。エスカロンは人口1000人以下、セバロスも3000人ちょっと。だが、鉄道が閉鎖され、若い人たちが都市やアメリカに出て行ってしまい、その数は減っている。いくつかの農場は別として、砂漠には基本的になにもいない。
サイレンス・ゾーンは、チワワ砂漠の近くにある
様々な超常現象?サイレンス・ゾーンの魅力に取りつかれる人々
にもかかわらず、パラシオスのような熱狂的な支援者たちは、ゾーンの特異な特徴を語り継ぎたがっている。とてつもなく巨大な植物や動物がいるというような話もそうだが、パラシオスによればここにいると病気になったことがないという。それはゾーンのおかげだと彼は信じている。
「ゾーンはわたしたち家族にとってとてもいいのよ」というのは、パラシオスの妻のチャチャ。「娘のアレジャンドラとその夫は、なかなか子供ができなかったので、あらゆる方法を試していたの。ところが、彼らがここを訪ねて来たとたん身ごもったのよ。