芸能人はどうやって覚せい剤を入手する?メディアを騒がせた元大物売人に聞いた (4/4ページ)
だけど相手も効き目だし、自分も決まってるから相手にしませんでした」
――捕まった時はどんな感じだった?
「忘れもしません、早朝に女と寝ていたらいきなり女の捜査官も含めて10人位部屋に入ってきました」
――モデルユニットの女は何故捕まったのか?
「あれは一緒に捕まった女の子の連れで何か荷物を送った時の送り状からばれましたね、元々友達やったから」
――それで客になったのか?
「そうですね、他にもモデル仲間とか沢山いましたけど、近麻がそこまで一生懸命に摘発しなかったから助かったと違いますか。警察やったら芋づる式で捕まってたはずだと」
彼の話を要約する。一連の覚醒剤の事件で有名人が捕まった。この当時はマトリと警察はどれだけ多くの有名人を捕まえて報道されるか、競争している時期でもあった。今は捜査情報を共有しているが、この様な時代があったのだ。
その後、彼は服役して、社会に戻り今は覚せい剤とは無縁の生活を送っている。一方、モデルの女には新たな事件が浮上した。逮捕時の取り調べにおいて、年老いた開業医から向精神薬を不法に入手していた事まで発覚して再逮捕された。この一件もマスコミでは「老いらくの恋」と報道されて覚えておられる読者の方もいるのではないだろうか。この様に違法薬物は今も売買が盛んに行われている。前よりも目立たなくはなったが、それだけ巧妙になった、と言う事である。
Written by 西郷正興
Photo by niekverlaan