第一次世界大戦直後、アメリカでは子どもたちが国内で戦っていた。害獣であるリスと戦うべく徴兵された子どもたち (2/5ページ)
ここには、アンチリスを周知するための大々的な宣伝費用も含まれていて、3万4000枚のポスターが掲示され、50万枚のチラシも配布された。
リスウィークの布告。リスがドイツ軍の鉄兜をかぶっている
■ リスを殺せ。大人にできないことを子どもたちに託す
リスウィークの特徴は、大人ができなかったことを子どもたちに託した点だ。ヘッケの召集は、"リスを殺せ"というタイトルのパンフレットに示されていて、幼い子供たちの愛国心を刺激して、リスの巣穴のまわりに殺鼠剤をまくように仕向けている。
パンフレットの冒頭には、毒薬入りの大麦が入ったバケツを持った若い女性が、やる気満々な子供たちを呼び寄せて仕事をさせようとしているイラストが描かれている。
「子どもたち、わたしたちは食べ物を守るためにリスを殺さなくてはなりません。でも毒薬は慎重に扱わなくてはいけませんよ」と女性は笑いながら言っている。パンフレットには、ストリキニーネ入りの穀物の作り方だけでなく、銃撃、溺死、毒ガスなどほかの駆除方法についても掲載されている。
それでも、市民の士気があまり上がらない場合は、報酬をちらつかせた。生徒が駆除したリスの数がもっとも多い小中学校には、それぞれ50ドル(今日の通貨では800ドル)出し、2位、3位の学校には30ドル、20ドルを与えた。
カリフォルニア州園芸委員会によるリス警告
■ カリフォルニアのリス戦争は対ドイツ戦となぞられた
カリフォルニアのリス戦争は、1年前のアメリカのドイツへの宣戦布告の延長版として計画された。