マニュアル通りでは不十分 “一流の接客”の正解がある場所とは? (1/4ページ)
接客に関する本はたくさん出版されている。マナー講座もたくさんある。
ただ必ずしも、そうしたところから接客の方法を学んだだけで、一流の接客ができるようになるわけではない。
『接客の一流、二流、三流』(明日香出版社刊)の著者である七條千恵美さんは、日本航空(以下、JAL)で客室乗務員として活躍、さらにサービス教官として1000人以上を指導した実績を持つ。
そんな七條さんは、書籍の中で「論外」の三流の接客、「熱意はあるけれどまだまだ」な二流の接客、そして一流の接客者の振る舞い方について述べているのだが、読んでいけばいくほど、「接客」という仕事の奥深さ、難しさについて気付くだろう。
では、その「一流の接客」とは一体どのようなものなのか? 七條さんにお話をうかがった。
■「接客の正解というのはお客様が持っています」 ――まずは七條さんのご経歴についてお聞きします。現在は会社を立ち上げられて、人材育成や企業研修のフィールドでご活躍されていますが、もともとはJALの客室乗務員(以下、CA)でいらっしゃったんですよね。七條:そうです。大学を卒業して、JALに入社しました。JALのCAは、まず国内線でデビューをして、それから半年から1年、人によっては2年かかることもありますが、国際線のエコノミークラスを担当します。そこで慣れていくうちに、ビジネスクラス、ファーストクラスと段階が上がっていきます。
――JALのCA教育プログラムは非常にしっかりしていそうですが、昔と今とで教育内容に差は感じましたか?七條:根幹を成す部分は今も昔も変わっていないと思いますね。ツールが便利になっているとしても、結果的に人間が満足する瞬間というのは人と人の関わりの中で生まれるものですから、その部分については時代が変わっても変わらず大切に伝え続けていくものだと感じました。
――確かに、CAの仕事は人と人とのコミュニケーションが基盤ですよね。七條:そうなんですよね。