後世に伝えたい「ニッポンの大ヒット映画」女優!(5)<大作の色香篇>山口百恵「伊豆の踊子」の幻想的な姿に観客が大拍手 (1/2ページ)

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後世に伝えたい「ニッポンの大ヒット映画」女優!(5)<大作の色香篇>山口百恵「伊豆の踊子」の幻想的な姿に観客が大拍手

 艶を求めた映画ではない。純然たる一般作でありながら、そこに秘められた女優たちの色香は、より甘美な記憶として胸に残った‥‥。

 映画ジャーナリストの大高宏雄氏が「劇場の記憶」として明かすのは、山口百恵(57)の主演第1作「伊豆の踊子」(74年、東宝)だった。

「あの原作は脱ぐんじゃないかとの期待感が高かった。そして岩風呂から飛び出してくるシーンは、厳密には肌色の襦袢のようなものを着ているが、それでも吹き替えなしの本人。何とも生々しい体つきで、映画館にいた観客から歓声が起きていました」

 女優視点で語る映画評論家の秋本鉄次氏は、邦画で初めて配給収入が10億円を超えた「日本沈没」(73年、東宝)を選んだ。

いしだあゆみ(68)が見せた藤岡弘とのラブシーンは印象深い。それまで清純派歌手としては活躍していたけど、女優に転向して、着やせするタイプのグラマラスな肢体にも驚かされました」

 74年度の配給収入で4位にランクインした「華麗なる一族」(東宝)は、山崎豊子原作の骨太な群像劇である。実に3時間半もの長丁場であるが、意外なハイライトがあったと大高氏が言う。

「主演の佐分利信が妻の月丘夢路(94)とベッドにいて、そこに愛人の京マチ子(92)も呼び込む“妻妾同衾”のシーン。日本の一般作で初めて3Pが描かれたシーンであり、あの重厚な佐分利がそれを演じ、2人の女優のボリューム感も見応えがあった」

 デビューからヌード作品が続いた関根恵子(61)だが、文学性という点では「朝やけの詩」(73年、東宝)が1番だ。

「北大路欣也と森の中で抱き合っているシーンは、関根恵子の体の美しさが際立っていた。

「後世に伝えたい「ニッポンの大ヒット映画」女優!(5)<大作の色香篇>山口百恵「伊豆の踊子」の幻想的な姿に観客が大拍手」のページです。デイリーニュースオンラインは、伊豆の踊子いしだあゆみ週刊アサヒ芸能 2016年 12/15号山口百恵大竹しのぶエンタメなどの最新ニュースを毎日配信しています。
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