山田涼介の月9「カインとアベル」最終回の”タイトル詐欺”に視聴者あぜん

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カインとアベル | オフィシャルページ - フジテレビより
カインとアベル | オフィシャルページ - フジテレビより

 山田涼介主演の月9ドラマ「カインとアベル」の最終回が19日に放送され、10回の放送を通して最高視聴率の9.1%を記録しました。途中で離脱した人も最終回の結末だけは気になったということなのでしょうが、何はともあれ有終の美を飾ることができました。

 とは言うものの、最終回もあまり褒められる出来ではなかったというのも事実。その最たるものは、「で、これのどこがカインとアベルだったの?」という疑問ではないでしょうか。

 何度かこの欄で書いていますが、旧約聖書のカインとアベルは、神に愛された弟をねたんだ兄が、人知れず弟を殺害してしまうという"人類史上初の殺人事件"。ところが最終回の高田隆一(桐谷健太)と高田優(山田涼介)は今までのわだかまりを捨てて和解し、共に協力して高田総合地所を支えていくというハッピーエンド。

 別にハッピーエンドが悪いとは言いませんが、兄弟が仲違いしたり、ちょっとねたみを抱いたりしたくらいのことで「カインとアベル」と言われても、ちょっと看板に偽りありじゃない?と思ってしまいます。全10回のドラマを振り返ってみると、ドロドロのサスペンス的展開に振り切ったわけでもなく、2人がやった悪事といえば、隆一が盗聴器を仕掛けたのと、優が国会議員に贈賄を持ちかけた(未遂)くらい。こういう言い方もなんですが、ハッキリ言ってしょぼいです。もしかしたら、当初描いていた結末から途中で脚本を修正したのかもしれませんね。

 そのせいかどうかはわかりませんが、最終回は隆一と優の関係だけでなく、優と矢作 梓(倉科カナ)との関係もさわやかに解決され、優はずっと自分を慕ってくれた柴田ひかり(山崎紘菜)の思いに気付き、さらに会社は立て直され……と、急激にすべてがハッピーエンドに向かう怒涛の展開。打ち切りドラマでもないのに、これまでのことがなかったかのような無理やりな収束のさせ方には、ちょっと付いていけません……。

 今まで怪しげだったのに、最終回で急にいい人だったことが判明する黒沢幸助(竹中直人)も無理やりなキャラクターでした。彼が高田のピンチを2度にわたって救ったことにより、このドラマは極端に言えば「身内や知り合いに金持ちがいればなんとかなる」という一言で表現できるものになってしまいました。作劇としてあまりにも安易にスーパーキャラクターを活躍させたことは、このドラマをつまらなくしてしまった要素のひとつと言えそうです。

 そもそも、「贈賄スキャンダルで高田総合地所の株価が下がったから敵対的買収を仕掛けられる」との設定にも無理があります。高田は、創業者の息子が2代目社長を務め、3代目が副社長を務めていたような同族経営的な性格を持つ会社。このような会社で、高田一族、もしくは経営陣が過半数の株式を取得していなかったのは不自然。高田の買収をもくろむ議員に向かい、優は経営陣で過半数の株式を取得する「マネジメントバイアウトを実行します」と高らかに宣言しますが、過半数の株式を握っていなかったのに創業一族が経営権を握り続けるっていうのは変なんですよねえ。それらしいこと言っておけば視聴者にはわかりゃしないだろうと、足元を見たんでしょうか。

 とにもかくにも、話に一貫性がなく、人物描写も行き当たりばったりな、脚本の力不足を感じるドラマでした。さて、2017年1月期のフジテレビ系月9ドラマは、コミック原案の「突然ですが、明日結婚します」。出演は西内まりやと山村隆太(flumpool)とのことですが、視聴率大爆死する未来しか見えません。西内まりやはいいものを持っていると思うのですが、またまた貧乏クジかなあ……。

文・中島千代

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