ISと戦うため志願兵となったデンマークの女子大生。自国ではテロリスト認定、ISには100人殺害で賞金首がかけられる。 (4/6ページ)
出国停止へ
コペンハーゲンにいるパラニさんの両親は心配していたが、彼女は自分が戦場でスリルを感じていることに気がついた。
「家に帰りたいと思ったことはないわね。正直、怖いと思うことはあるわ。死にたくないって思うことも。でも帰りたいって思ったことはない。あそこが私の居場所なのよ」
彼女の兵士としてのキャリアは順調であるように思えた。そこで昨年、休暇をとってコペンハーゲンの実家を里帰りした。
「15日間の休暇をもらったの」と彼女。「そしたらデンマークに着いて3日後に警察からメールが送られてきて、パスポートが失効したから出国すれば犯罪になるって言うのよ。戦場に戻ろうとすれば6年間刑務所行きよ」
デンマークでは、自国民が中東のテロ組織に加わることを禁止している。
「まいったわ……みんな私に失望したでしょうね。若い女の子何人かに武器の使い方を教えていたのに、途中で見捨てることになってしまったのよ」
ISマニアを食い止めるための法律を適用してパスポートを没収したデンマーク政府に、彼女は大変な憤りを感じている。
これは「裏切り」だという。パラニさんは、パスポートを諦めて部隊との合流を断念するか、法律が改正され彼女と聖戦の闘士とが区別されるようになるのを待つか、選択しなければならない。
それを天秤にかけながら、「戦いで見てきたことを、残してきた人々を忘れるわけにはいかない」と話す。
「こんな小さな子たちが性の奴隷にされているのに、人として、何よりもクルド人として見て見ぬ振りをすることはできいわ。