アルコール依存症の救世主なるか?飲む前に飲む薬で依存症を取り除いていく「シンクレアメソッド」法(英研究) (2/5ページ)

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・お酒をほどほどに飲みながら依存を取り除いていく
 英国国立臨床研究所(NICE)が推奨するこの薬は、アルコールを飲みたい気分にさせるエンドルフィン(脳内麻薬)の放出を促す受容器をブロックすることができ、時間をかけて、依存行為を安全で効果的にやめられるようにしていくことができる。

 売りのひとつは、アルコール中毒者更生会のような団体でよく行われているオール・オア・ナッシング的治療法とは違う、もうひとつの斬新な解決法だ。

 基本的に、患者は大好きなビールやワイン、スピリッツなど酒を飲むことができるが、あくまでもほどほどにだ。

 「これまでの更生プログラムは、ほとんど聖書的な古臭いやり方をベースにしていて、アルコールを悪魔とみなしているのです」ドクター・ジョシュ・ベルコヴィッツは言う。

 「ある意味、それは正しい。間違った利用の仕方をすれば、アルコールは悪魔になりえます。しかし、シンクレアメソッドなら、依存症の人たちを社会的に孤立させることなく、集会に出ることに恐怖を抱かせることもありません。完全に酒断ちするよりも現実的だし、患者自身もこうした選択の自由を望んでいます」

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 患者にとってもそのほうがいいに決まっている。この治療法は、一滴も酒を飲まないか、浴びるように飲むかの間の中間を選べるわけだから。・まずは5日間のデトックスから
 はじめは、5日間診療所に通ってデトックス(解毒)をする。患者はマルチビタミンやアミノ酸の入った点滴で栄養的にきちんと整った体を作る。

 「この最初の準備によって、アルコール中毒者が体内に蓄積させたダメージを修復するのです。
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