あり得るのか?物理学者が負の質量をもつ液体の生成に成功(米研究) (1/4ページ)
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質量が負(マイナス)である液体の生成に成功したと発表された。
一体どういうことなのだろうか?
物理的な物体としてはあり得ないような話だがつまりはこういうことだ。その液体を押すと押した向こうへ動く代わりに押された方へ加速するのである。この奇妙な振る舞いはブラックホールと中性子星の中で起きるとされているものだ。
だが、ちょっと待ってほしい。そもそも負の質量などあり得るのだろうか?
・物質にも負の質量は存在する?
実はあくまで仮説ではあるが、電荷に正と負があるように、物質にも負の質量が存在するはずなのだ。
理論的にはあるとされているが、物理法則を破らずに質量がマイナスな物体などというものが本当に存在するのかどうかは、現在も議論が続けられている。そしてその概念は我々凡人の頭脳ではなかなか理解することが難しい。
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・負の質量の性質とは?
ニュートンの第2法則は、f = ma と記述される。すなわち「力」は物体の質量に加速を乗じたものと等しいということだ。
この等式を加速は力を物体の質量で除したものに等しいと書き直し、質量をマイナスにすれば、加速はマイナスになる。テーブルの上のコップを押したら、手の方に押し返してくるような場面を想像してみてほしい。
なんだかピンとこないからといって、それがあり得ないということにはならない。そして、これまでの理論研究からは、この宇宙に一般相対性理論を破らずにマイナスの質量が存在し得るという初期の証拠が提示されているのだ。