事業成功の原動力 ストックオプションの魅力 (4/4ページ)

新刊JP

木下:私ははじめにIBMという大きい会社に入ったのですが、二社目でその出身者たちが立ち上げたベンチャー企業に創業メンバーとして参加しました。

そのベンチャーは東京が拠点だったのですが、私が関西出身ということで、関西支社を立ち上げろと言われまして、一人で関西拠点の立ち上げを担当したことがあったんです。その時の経験が、その後のいろいろな新規事業プロジェクトを立ち上げる際のベースとして役立っていると思います。

――これまで関わった新規事業のうちの多くを成功させてきたと聞いています。ご自身の成功要因をどのようにお考えですか?

木下:正直に言えば、全てが成功だったわけではありません。うまくいったといえるのは6、7割ではないでしょうか。

それをご理解いただいたうえでお話するなら、最初のユーザーに恵まれたというのは大きかったと思います。小さな会社、あまり知られていない会社が開発した新商品を広げていく時、まずは売り込みたい先に対して、いかに安心してその製品を使えるかを納得してもらうことが第一歩です。

その際に武器になるのが、「どこどこの会社が、名前の売れている大きな会社が開発した製品ではなく、うちの製品を使っている」という実績ですよね。自分が関わった製品の例でいうと「業界1位の会社が使っている」という実績を早い段階で作ることができたんです。そうなると、2位3位や他の会社にも広がりやすくなる。

そのための方策として、チャネルビジネスといいますか、名の通ったコンサルティング会社や大手ITベンダーにパートナーになってもらい、そこを通じて売ってもらうことを画策したのですが、いきなり「売ってくれ」と言っても彼らも本気では売ってくれません。そこで、まずは一緒に売りに行って勝ちパターンを作ったのが効果的だったと思います。

売れるパターンがわかれば、彼らにも旨みが出るので一生懸命売ってくれるようになるわけです。小さな会社の場合、自分たちだけで売ろうとしても限界があるので、大きなベンダーやコンサルティング会社と組むのは一つの方法です。

(後編につづく)

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