「ランエボ」復活!?最強のラリーウェポンの伝説を改めて振り返る (2/5ページ)

イキなクルマで

ラインナップはロードユースにも適した「GSR」と競技ベースの「RS」という構成になっており、ここからランエボの歴史が始まっていくのです。

■ラリーでの技術を早くもフィードバック「エボⅡ」

1993年のWRCを戦ったエボⅠの技術をフィードバックするかたちで生まれたのが、エボⅡです。エボⅠからの変更内容はターボのブースト圧やバルブリフト量のアップ、足周りの見直し、ボディ剛性の向上、タイヤサイズの拡大、1~2速のローギアード化など多岐にわたります。また、リアデフには機械式LSDを採用。これにより、強力なトラクション性能が得られるようになりました。これに合わせるかのようにホイールベースやトレッドが拡大され、安定性も増すことになります。

■空力&冷却性能向上に心血を注いだ「エボⅢ」

エボⅡにて熟成されたメカニカルコンポーネンツをもとに、新たに空力や冷却性能の向上を目標としたモデルがエボⅢです。エアロパーツは一新され、大型化されたバンパーやサイドステップ、リアウイングが目を引きます。特にフロントは大きく口が開いたようなタイプとなり、下部サイドにはブレーキ冷却のための穴が設けられました。そしてリアウイングは、後年WRカーの規定を作成するうえで参考にされたという逸話も残っています。もちろん変わったのは見た目だけでなく、エンジンに関しても圧縮比アップやターボのコンプレッサー変更が行われました。また排圧低減の効果もあり、エボⅡから10馬力アップの270馬力を達成します。

■飛躍的な戦闘力アップを果たした「エボⅣ」

ランサーが5代目へとモデルチェンジしたことにより、エボⅣはこれをベースとすることになりました。このモデルのもっとも大きな特徴は、AYC(アクティブヨーコントロール)の採用です。これは左右の駆動力を変化させることで旋回性能を大きく高めるシステムで、走行安定性の向上にも寄与しています。ただこの頃のAYCは未完成な部分も多く、トラブルが頻発。熟成は次期モデル以降まで待つことになります。エンジンについてはインタークーラーの大容量化やツインスクロールターボの搭載により、ついに自主規制いっぱいの280馬力に到達。

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