【ジャニーズの入り方】オーディション内容や応募方法の裏ワザ|平本淳也のジャニーズ社会学 (3/5ページ)
■ジャニー喜多川が応募してきた少年に直接電話?
ジャニーさんが「とりあえずそろそろジュニアを入れようかな」という気分になったら開催されるオーディションではあるが、それ以前に応募書類は常にチェックしているので、特別に光る素材を発見したら個別に連絡が入ることになる。その多くは電話によるもので、ジャニーさんからの直電もある。これを「ジャニ電」というが、これは超特別な扱いで、ジャニーさん的にはホームランである。
また、スタッフからの連絡なら事務的な挨拶と言い回しで時間と場所を提示されたうえで来れるか否かの確認が行われる。一方、”ジャニ電”の場合は「ユー、遊びにきなよ」というフレンドリーな感じになる。ただし、さすがのジャニーさんも電話の冒頭は「ジャニーズ事務所です」と固めの挨拶で始まり、応募した本人とわかれば「ユーはジュニアになりたいの?」と確認してから、「明日、コンサートがあるから遊びにおいで」と誘われるパターンとなる。
ジャニーさんからのこうした誘いは常に「すぐ」なのが特徴だ。明日とか明後日とか、長くても来週とか、すべてがジャニーさん本人の都合なので、基本的に近々の予定で話してくる。これに合わせられるタイミングを持っている人なら上手くいくはずだ。とくに”ジャニ電”の場合はこの時点で合格したと言っていい。応募した写真や履歴書の内容に大きな違いがない限りはまず大丈夫で、自然体で元気な少年ならそれで十分。ただし、余りに応募書類とギャップがあったり、無理なお洒落や格好付けをして会いに行ってはいけない。ジャニーさんの好みは基本的に元気な少年、無邪気で明るく素直が一番だ。
一方、スタッフからの電話の場合は他にも同時に数人呼ばれているので、”ジャニ電”のようにピンポイント(数人いる場合も多々ある)ではないにしろ、書面での返信に比べたら特別感は高い。電話で呼ばれた時点でほぼ合格のレベルには達していることが多い。
スタッフからの電話かジャニーさんからの直電か、そのいずれも指示はジャニーさんが出しているので、その時点で選ばれていることがほとんどだ。ジャニーさんの審美眼が優れていることは言うに及ばずの評価から、電話された時点で不合格はほとんどないといっていい。
だが、繰り返しになるが、あくまでも写真と履歴書での印象なので、実際に会ってみて「考えていたのと違った」となれば即座にアウトだ。またジャニ電の場合は印象の再確認を声で行っているため、その声が印象通りか近い範囲での好みならオッケーだ。実際にジャニーさんと直接話をしているのに「呼ばれなかった」「誘われなかった」という例も過去にあった。
せっかくの”ジャニ電”なのに、話しただけで何も進展がなかったという場合は、印象の違いと対応の悪さが原因となっている場合が多い。例えば挨拶をしない、応募自体を分かってない、ガヤガヤして騒がしいところにいて落ち着いて話ができないなどが挙げられる。普通に考えてもこれでは印象が良くないのは当然で、子供ながらも礼儀は必要ということになる。
相手は天下のジャニー喜多川とはいえ、それに動じず元気な少年としてハキハキしていればいいが、その一方でジャニーさんはギャップも大好き。「こんな顔でこんな声?」などと驚かせられる少年には一目置く。感動を売るのが仕事だから自分が感動されられると弱い性格だ。まあ、そこまで細かく考えて行動できる少年は皆無だろうが、自然体でそうした印象を与えられるのが何よりのタレント性ということになる。