風味を残せる希少な蒸溜機「カフェスチル」を用いて作られた『ニッカ カフェジン』は想像以上のプレミアム酒 (1/4ページ)
たとえその注目の要因が、ウィスキーの人気過熱による供給不足だとしても構わない。ジンというジャンルにこうした素敵なスピリッツが増えていくのなら。『ニッカ カフェジン』は世界的に希少になった伝統的な連続式蒸溜機「カフェスチル」を用いて製造されたプレミアムなジン。贅沢な芳香と甘さを感じるその複雑な味わいに驚いた。
■カクテル・ベースにするなんてもったいない。ジンならではのボタニカルな芳香と甘みを存分に味わえるからストレートorロックで楽しむべき
ジンは蒸留酒(スピリッツ)の一種。大麦やライ麦、とうもろこしなどを原料として作られ、主にジュニパーベリー(セイヨウネズ)の香りづけがされたクセのある酒だ。ブランドとしては、「ギルビーズ」「ゴードンズ」「タンカレー」「ビーフィーター」「ボンベイ・サファイア」あたりが有名どころ。
通常はカクテル・ベースとしてハードボイルド業界御用達のマティーニやギムレットに使われ、ジンを主役にするとしてもライムを添えたジン・トニック、ライムジュースを混ぜるジン・ライム、レモンジュースに砂糖まで加えるジン・フィズなど、その貴重な芳香を消す方向で作られるのが、ジン・ファンとしては残念だ。
アルコール分は47%。
記者は普段から時たま店でも「ボンベイ・サファイア」をソーダ割りで注文して、レモンやライムを添えずに飲みたくなる時がある。ジンには変えがたいジュニパーベリーを芯にしたアロマと苦味がある。その香りを邪魔する柑橘は必要ないというのが記者の言い分。それだったらより香りのないウオッカを選べばいいと思う。