秋津壽男“どっち?”の健康学「虫に刺されることで起こるアレルギー反応。アナフィラキシーショックには個人差がある」 (2/2ページ)
一方、この夏、南米を原産地とする猛毒アリ「ヒアリ」が日本に上陸し、話題となりました。海外から運ばれたコンテナにいたヒアリは、尼崎市や神戸市、名古屋市、その後は大井埠頭で発見されています。
ヒアリに刺されるとヤケドのような強い痛みのあと、アナフィラキシーショックというアレルギー反応を起こし、じんましんが出たり呼吸困難に陥って死亡することもあるとされています。
健康な人がヒアリに刺されても、赤く腫れ上がるだけで死亡する可能性は低いのですが、何かしらのアレルギーを持つ人が刺されると、アナフィラキシーショックを起こす可能性があるので、蚊よりアリのほうが注意が必要となります。
スズメバチに刺された場合も同じで死亡までには至りませんが、人によっては血圧低下や呼吸困難を起こし、場合によってはショック死を起こします。2回以上刺されるとアナフィラキシーショックを発症するとも言われますが、一度刺されて発症する人もいれば3回刺されても発症しない人もいるなど、個人差があるので過信しないことです。
スズメバチに刺された場合、すぐに救急車を呼んでください。救急車を待つ間に応急処置をして傷口を水で洗い、毒をしぼり出し、虫刺され用の薬=抗ヒスタミン成分を含むステロイド系軟膏を塗り、傷口を冷やして安静にしてください。
■プロフィール 秋津壽男(あきつ・としお) 1954年和歌山県生まれ。大阪大学工学部を卒業後、再び大学受験をして和歌山県立医科大学医学部に入学。卒業後、循環器内科に入局し、心臓カテーテル、ドップラー心エコーなどを学ぶ。その後、品川区戸越に秋津医院を開業。