APAホテル事件から芋づる式「地面師村」100人の共犯者 (2/2ページ)

週刊実話


 その後、兄弟役のなりすまし犯は行方不明、宮田容疑者も海外へ逃亡したと見られていたが、今年2月、宮田容疑者が同様の手口で、神奈川県横浜市の不動産業者から7000万円を騙し取った疑いで逮捕された。
 「これによってアパホテルの件についても宮田容疑者の関与が明らかとなり、グループ一味の逮捕へとつながったのですが、10人のうち唯一、女だった容疑者Aが、兄弟のなりすまし役となった老人2人の世話役だったことも判明している。しかも、そのAが新橋(東京都港区)の件で犠牲となった資産家女性の高橋礼子さん(当時60)のなりすまし役だった可能性が高まっており、警察が追及中だというのです」(経済ジャーナリスト)

 その新橋の件では、東京五輪に向け再開発が進む新橋4、5丁目一帯に土地を所有していた大地主の高橋礼子さんが、昨年3月に失踪。その7カ月後、新橋内の自宅付近で白骨化した状態で発見されている。
 「高橋さんは失踪前、周囲に『土地なんか売っていない』と語っていたという。そのため事件に巻き込まれた可能性が高いとして捜査が進められていましたが、やはり高橋さんが所有していた時価6億9000万円の土地が、地面師グループによって売買されていたのです。警察ではいま、関係者にAの顔写真を見せて回り、確認を急いでいるとのことです」(前出・記者)

 さらにもう一つ、地面師グループの被害に遭い迷宮入りが囁かれていたのが、積水ハウスの件だ。
 同社は今年6月、不動産業者を介し、東京都品川区西五反田2丁目の約2000平方メートルの土地を買い取る契約をし、63億円を支払った。しかし、こちらも法務局に所有移転の登記を申請したところ、所有者提出の書類が偽造と判明したのだ。9月に警視庁が同社の告訴状を受理し、捜査に乗り出している。
 「同社が購入するはずだった土地は、JR山手線五反田駅近くの元旅館。実際の所有者である女性Nさんは、知らない間に本人確認用の印鑑登録証明書やパスポートが偽造されていた。ただし、今回のアパホテルの再逮捕者のつながりにより、代金を受け取ったNさんになりすましたと思われる女の身柄が、すでに確保されたという。今後、ここからさらに芋づる式で逮捕者が出る可能性は大です」(同)

 首都圏では土地価格の高騰が続く中、50件を超える地面師グループによる被害が、いまだ未解決のままだという。
 「犯罪に手を染める金儲け集団は、大概が最終的に金の取り分を巡って仲間割れを起こし、それが発端で尻尾を出す。積水ハウスの件でも、すでにグループが分裂したとの情報が入っている。アパホテルの件を機に、根こそぎ逮捕できる日は近いのではないか」(捜査関係者)

 高齢者をターゲットにした“地面師村”の壊滅に期待したい。
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