天才テリー伊藤対談「橋幸夫」(2)あんな人気者でも夜の遊びはNG!? (1/2ページ)
テリー 当時の橋さんの人気って社会現象レベルだったんですけど、本人としてはどんな気分でしたか?
橋 もう目が回るほど忙しくて、そんな実感、まったくなかったですね。
テリー とはいえ、普通の高校生が突然、日本一の人気者になるわけでしょう。生活も一変したんじゃないですか。例えば、昔はレコードジャケットやアイドル雑誌に、平気で芸能人の家の住所なんかが書いてあったから、ファンが大勢押しかけたりしませんでした?
橋 そうそう、今だったらありえないですよね。実家は中野で呉服屋をやっていて、僕はその3階に住んでいたんですけど、みんなバレちゃってた。毎日、店の前に人だかりですよ。
テリー そりゃそうでしょう。
橋 当時、僕はバス通学をしていたんですが、店の前に人が大勢いるのがバスの中から見えるんですよ。最初は何だかわからなくて、それで家の裏口のほうへ歩いて行ったら姉がいるから「何、あの人たち?」って聞いたら、「何じゃないわよ、あんたを見に来てるのよ!」って手を引っ張られて、慌てて裏口に引きずり込まれて(苦笑)。もうまったく驚天動地ですよ。
テリー 家でそれだから、学校でも大変だったんじゃないですか。
橋 最初は歌手になったことを内緒にしていたんですけど、テレビに出始めたらさすがにバレちゃってね。でも、校長も担任も「芸能活動を優先しろ」と言ってくれて、すごく応援してくれたんです。
テリー 学校も、橋さんが自慢だったんでしょう。
橋 とはいえ、高3の時は忙しくて1日も行っていませんから。卒業式も出られなくて、代わりにおふくろが行って卒業証書をもらってきてくれてね。
テリー で、橋さんの人気はさらに高まっていきますよね。