関脇の次は大関! 栃ノ心「力士である限り“上”を目指す」 (3/5ページ)

日刊大衆

11日目は宝富士戦だったんですが、彼は体が柔らかくて、私としてはやりづらい相手。私が四つになろうとすると、頭をつけて振りほどかれて、距離を取られます。その後、ようやくまわしを取った私が攻めたんですが、土俵際、際どい勝負になって物言いがついたんです。結果は軍配通り、私の勝ちになったんですが、あの激しい相撲で勝てたというのが、大きかった。次の日、鶴竜関が遠藤関に負けて、私が単独首位に立つんですが、正直、優勝のことを考えたらドキドキするから、考えたくないという気持ちでした(笑)。

――取り囲む報道陣が日々増えていく中で、「優勝を意識しない」というのは難しかったでしょうね。

栃 とにかく鶴竜関が負けるとか、そういうことに関係なく、「一日一番」と自分に言い聞かせていました。13日目は、このところ勢いが復活してきた逸ノ城関。彼は今、体重が220キロくらいありますからね。牛みたいに重いんですよ(笑)。

――そして、1敗を守り続けての14日目。勝てば優勝という大一番でしたね。

栃 (相手の)松鳳山の突っ張りは厳しかったですね。私も突っ張りで応戦したんですが、これにはワケがあるんです。この日の朝、稽古場で師匠に、「(松鳳山は)なかなかつかまらない力士だから、突っ張ってからつかまえろ」というアドバイスをいただいたんです。すぐに私の得意の四つに持ち込むな、ということなんですが、それを実践できたのが、勝利の理由です。

――千秋楽でも遠藤関に勝って、14勝1敗で初優勝。優勝インタビューで、「親方、おかみさん、春日野部屋の皆さん、日本の皆さん、私の国の皆さん、応援ありがとうございます!」と目を潤ませている姿は、感動的でした。

栃 いや~、もうね……。皆さんに感謝の気持ちしかないですよ。こんな日が来るとは思ってもいなかったですし、4年半前の大ケガのときは、心が折れかけていましたから……。

■「角界のニコラス・ケイジ」は料理が得意  終始和やかに、しっかり目を見つめて質問に答えてくれる栃ノ心。そのブルーグレーの瞳、端正な顔立ちから、ニックネームは「角界のニコラス・ケイジ」。

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