切って貼って。チェルシー舞花、キッチンの模様替え術 (1/2ページ)
こんにちは、チェルシーです。
くうねるところにすむところ研究室4回目。
あたたかくなってきましたねー。いままで、食べものの話しかしていないぞ、と今さらながらに気がつきました。今回はすむところ、の話。
身の丈にあった、住まい
中村好文『普通の住宅、普通の別荘』。
シャーロックホームズのように、一筋縄では解決できそうにない難問が舞い込む建築家・中村好文の今まで建ててきた家のこと。
300ページのハードカバー。中村さんの手がけた個人住宅を写真家の雨宮秀也さんがそこに流れる空気感まで見事に切り取っていて、見応えがあります。繰り返し手にとっている一冊。
『私が無意識のうちに目指していたのは、人々が目を瞠り、誰もが話題にせずにはいられない「特別なもの」ではなく、気張りもしないし、気取りもしない。背伸びもしないし、萎縮もしない。無理もしないし、無駄もしない。それでいてまっすぐに背筋の通った「普通のもの」でした。』———まえがきより
すべての家が、シンとした透明な空気とあたたかさに包まれている感じ。
建築家として、後世に名を残してやるぞという意気込みで固められた建築ではなく、そこに住む人や家族の暮らしの動きにあわせて、そっとそこに建っているような。それでいて茶目っ気があって、チャーミング。中村さんの人柄がじわじわと細部に滲み出ている感じ。
実際に家を建てた人からの言葉もあって、往復書簡を覗きみてるようでもあり。
私なら、なんてお願いするだろうか。
キッチンは、道具が全部手の届くとこにあって、日の当たる縁側がほしい。隠れ家みたいな読書スペースがあったら最高だなー。暖炉やオンドルもいいなあ。
「身の丈にあった、住まい」を繰り返し解く、中村さんの佇まいがとても好き。
あとはこの本で知った、たくさんの入口。
吉村順三、アールト、コルビュジエの「小さな家」、古道具の店「坂田」、鴨長明の方丈記、ヘンリー・D・ソローのキャビン、篁光太郎の炭焼き小屋……。