小沢一郎「角栄哲学」と「最後の仕事」を独占激白(2)「政権を取る強い意志」に不満

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小沢一郎「角栄哲学」と「最後の仕事」を独占激白(2)「政権を取る強い意志」に不満

──将棋なら安倍さんは「詰んでいる」との見方もありますが、「投了」とならず、どうにか30%台の支持率を保ってふんばっていられるのは、自民党の「ポスト安倍」候補と目される人が国民にとってもの足りないから、とも見られています。かつての「三角大福中」の時代なら「安倍さん、もういいんじゃないか」となる。

小沢 あの頃ならとっくに政権は吹っ飛んでいる。自民党で誰も言う者がいなくなった。驚くべきことです。一方で、野党のふがいなさも認めざるをえません。

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 小沢氏は佐藤栄作政権中期、1969年の総選挙で初当選。小林氏もその時期から永田町取材に携わっている。ともに政局の動乱を50年近く見つめてきた、いわば「同期生」でもある。一時、民主党による政権交代はあったものの、自民党の長期政権が続く中、小林氏は野党にも批判的立場を取っている。

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──確かに野党の体たらくも目につきます。政権追及の国会質問も各党バラバラ。片やモリ・カケをやれば、片や防衛省の「日報」問題の質問と、追及が拡散して、むしろ政権に余裕を与えているように見えます。これでは政権は楽です。当初、「今国会は野党6党で共闘して」としていましたが、とてもそのようになっていません。

小沢 そのとおりです。「一点集中攻撃」を仕掛けて安倍さんを退陣に追い込む形になっていない。「安倍政権は国民のためにならず」と言っている以上、野党は政権を取らなければならない。だから(野党は)結集しなきゃならないんです。ところが、政権を取るという強い意志がない。

──先般、希望の党と民進党が合流して野党結集の先鞭をつけようと国民民主党を結成しましたが、国民は相手にしませんでした。支持率も、1+1が2にもならないというヒドさです。

小沢 最初からわかりきっていたことですよ。僕は絶対にダメだと言っていた。目先のことだけ見ていては、国民に見透かされます。国民は冷静に見ています。

──(今年9月の自民党総裁選で)安倍3選となるのか、新しい政権が生まれるのかはともかく、野党が結集しなければ、来年の統一地方選、参院選も勝負になりません。

小沢 とても勝てない。自民党の票は減るでしょうけど、こっち(野党)がバラバラでは勝てない。まとまれば勝てることはわかっているんです。自民党の票は1800万票前後で、まったく増えていないんです。野党がバラバラだから議席は取っていますが、そんなもの、いっぺんにひっくり返る。それがわかっているのにやろうとしない。目先の利害にウロウロしているからではないでしょうか。

◆聞き手/小林吉弥(政治評論家)

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